学校ブログ

海外への雄飛【トビタテ!留学JAPANへの挑戦】(校長ブログ241)

 夏休みに約1ヵ月、官民協働海外留学支援制度「トビタテ!留学JAPAN」を利用して、イギリス、フィンランド、フランス、トルコに留学し、自らの探究テーマを深めた開智生がいます。エージェントを利用して行き先を決めるケースも多い中、自分でメールを送ってスケジュールを決める自主性・行動力は大変すばらしいと思います。得難い経験をした4年生の永野さんに詳しい話を聞きました。

 

~~トビタテ!留学JAPAN応募のきっかけ~~

昨年のトビタテ!留学JAPANに参加した、一貫部の一つ上の先輩の校内報告会でのプレゼンを聞いたのがきっかけです。その後、実際に学年の先生から募集案内があり、自分もやってみようと思って、応募しました。総合部生の時以来、航空産業について探究してきて、「ヨーロッパの航空産業の現状と日本の将来の展望」というテーマで探究してみたいと思いました。「環境」とか「教育」といった大きめのテーマにする応募者が多い中で、「航空産業」に絞ってアピールしたことが良かったのかもしれません。書類選考・面接をクリアして、選ばれました。

 

~~大変だったこと~~

取材依頼のメールを数百通送り、受諾のご返事をいただいた施設を訪問しました。前半はイギリスに行き、午前中は語学学校、午後は航空会社や空港、博物館の調査を行い、その後、フランス、フィンランド、トルコの各地で取材を行いました。取材先だけでなく、宿泊するところも、ホームステイ先やホテルを自分で探して見つけました。その計画をすべて自分一人で行うのはとても大変でした。トルコでは、自分のスーツケースを載せたままタクシーが出発してしまい、慌てて追いかけるというトラブルに見舞われました。英語が通じる国、通じない国いろいろでしたが、がんばって何とかコミュニケーションをとることができました。

 

~~学んだこと・得られたこと~~

航空産業について、様々なことを調査し、いろんなことがわかりました。日本国内の仕組みと異なることがたくさんありました。IT活用の方法もだいぶ違いました。インターネットなどではわからない、生の情報が得られたと思います。トビタテ!留学JAPANの報告会では、優良賞をいただきました。来年度のトビタテ!留学JAPANのポスターにも登場することになりました。

 

~~異文化の中で生活していくためには~~

気負わず、現地の生活を楽しむことが大事だと思います。食べ物も、「何を食べているのかわからない!」というようなこともありましたが、口に合うものは必ずあります。まずは飛び込んでいけば何とかなる、という心構えが重要です。

 

~~今後について~~

来年度から、国際バカロレア(IB)のディプロマプログラム(DP)のコースに進む予定です。米国の大学に行って、経営やビジネスの観点から航空産業について学び、将来はその分野で活躍したいと思っています。まずは、夏にお世話になった方々に、御礼を兼ねて、調査報告書を送ることから始めたいと思います。また、開智の後輩たちにトビタテ!留学JAPANのことについて伝えて、自分と同じようにチャレンジのきっかけを作りたいと思い、それは実際に11月に実現できました。

パリのシャルル・ド・ゴール空港にて。

トビタテ!留学JAPANのチラシに載っています。

校内報告会での資料から。
トビタテ!留学JAPANの留学体験発表会で優良賞をいただきました。

~~インタビューを終えて~~

 総合部の頃から英語の学習には力を入れていたとのことで、それも背中を押してくれたと思いますが、何よりも、航空産業について探究したいという強い思いを持っていたことが、一番の成功の要因だと思います。また、1ヵ月のスケジュールを全部自分で立てたということが、驚嘆すべきことです。思うように行かないことも多々あったかと思いますが、それを乗り越えて、自分が探究したいテーマを徹底に追求した姿勢に、感服しました。この経験を、来年度からのIB、そして将来の仕事に生かしてほしいと思います。今後の更なる活躍を期待しています。

 年内の校長ブログ更新はこれが最後です。皆様良いお年をお迎えください。来年もよろしくお願いいたします。