探究・フィールドワークの学び

疑問を発見、仮説を立て、検証・考察し、智の創造へとつながる資質を育てます

本校では、探究テーマ・フィールドワークを教科の学習と並ぶ教育活動の柱と位置づけています。

身近な事がらに対する素朴な疑問から出発して、その疑問の答えをまずは自分なりに考えて、実際どのようになっているかを仮説を立て、実際にどのようになっているのかを実験や観察、文献調査などの方法で検証をしていきます。

こうした一連の流れを繰り返すことによって、思考力および探究力を育成します。なお正しい「解答」や「結論」を出すことにはこだわりません。徹底的に考え抜くことこそが、その後の教科学習や研究活動などにつながっていきます。

探究テーマ

1年生~4年生までの生徒全員が探究テーマに取り組みます。5年生、6年生は有志生徒が探究テーマを継続中です。

1年生

自分の好きなことを出発点としてマインドマップを活用しながら探究テーマを探します。『はかる』ことで数値を用いて客観的に表現する方法を学びます。

2年生

『共感』をキーワードとして世の中に触れることで、自分自身の新たな興味に気づかせ、そこから探究テーマを見つけます。散布図を用いて因果関係や相関関係について考えます。

3〜4年生
自分自身の興味関心をさらに深く追究した研究や社会課題を解決するためのプロジェクトに挑戦します。これまで身につけた探究スキルを最大限に発揮します。
2年生の探究テーマの例

長生きは幸せか
レジ袋の有料化は環境に対して成果があったのだろうか
岩槻人形の認知度・関心度を高めるにはどうすればよいのか
世界を変える日本の新しい建築様式

4年生の探究テーマの例

作品から読み解く太宰治の生涯
神話の性質と共通性
人が美しいとするものには何が隠されているのか
テレビは昔のように社会現象を起こすことをできるのか

5年生の探究テーマの例

日本の農家を救いたい-私たちが今できること-
障がい者のためのシンボルマークとその普及について-ヘルプマーク-

【探究テーマ】 “連濁“はいつどのようにして生まれたのか?

5年生(24期生) 猿渡 大地 (2年時の発表)

テーマを決定していく学校での探究活動の中で、言葉の起源に関する記事を見て、方言、さらには、言葉の発音への興味へとつながり、発音の特徴である「連濁」について探究を行った。現代の言葉だけでなく、万葉集などの古い文献まで遡って調査を行うなど、多くの文献調査・考察を行い、とことん検証をしている。

Teacher’s Voice

探究テーマは、生徒自身が持った個々の疑問を出発点として取り組んでいきます。趣味に関することや日常のふとしたことなど、そのきっかけはさまざまです。探究を通じて生徒は自己理解を深め、学ぶことの楽しさや、よく生きることの楽しさを実感します。(探究テーマ 室長 久保 智)

探究発表会

2月に行われる探究発表会では1~4年生の全員が1年間の探 究の成果を発表します。発表会を通じて先輩から後輩へ学校の文化として探究が継承されています。

【探究テーマ】カスカラティーの研究

4年生(25期生) 池田 結香

2年生で出場した中高生のための英語×探究プレゼンコンテスト「Change Maker Awards(CMA)」では、カスカラ(コーヒーチェリー)を活用してお茶やお菓子を作ることを提案しました。カスカラティーを商品化するには日本人の好みに合わせる必要があると考え、試行錯誤を繰り返しています。今後は、味や生産性などを踏まえた、実現可能な商品化を考えていきたいです。

「第5回サイエンスキャッスル研究費 アサヒ飲料賞2023 最優秀賞」受賞
研究テーマ:カスカラ(コーヒーチェリー)ティーの開発

【探究テーマ】今こそ助けよう!頑張る農家は日本の宝物

6年生(23期生) 原田 蒼空 私は、農業従事者の高齢化という問題に着目し、若者が農業に 触れる機会を提案し取り組みました。「地産地消」をテーマに地元の農家に取材をした動画を小学生に見てもらい、農業の大切さを伝えました。活動の目的を常に意識し、主体的に学ぶことができました。
「マイプロジェクトアワード2022 地域 Summit 特別賞」受賞 発表テーマ:私たちの笑顔で農家の人を元気に