29期生徒会インタビュー①(校長ブログ228)

29期生徒会役員にインタビューし、今年度の取り組みなどを、2回にわたって紹介したいと思います。1回目は、生徒会長の水政さんに話を聞きました。
~~今年度取り組む、3つの柱について~~
【広報】
生徒会が取り組んでいることをもっと多くの人に知ってもらおうと思いました。昨年度まで生徒会役員としていろんな取り組みを行いましたが、その内容がなかなか皆に知られていないという現実がありました。校内外の人に生徒会がしていること、開智生が行っていることをもっと知ってもらい、全校で生徒会活動を盛り上げようと考え、今期の生徒会は広報活動に一番力を入れています。
【外へ】
校内にばかりいるのではなく、どんどん外へ出ていこうと思いました。生徒会活動の中で「外務」と呼ばれるこの活動は「自校の生徒会に還元すること」を目的に行っています。学校間交流会の企画や各役員が生徒会団体に所属することで、自校の生徒会に足りないところを発見したりと、より俯瞰的に自分の生徒会を見ながら活動することができます。
【未来へ】
29期生徒会の活動が、1年間の単発的な活動で終わるのではなく、次に受け渡していって、開智がより発展していくことにつながればいいと思いました。
~~これまでの取り組み状況~~
【広報】
今まで通り、生徒会新聞の発行や生徒会放送、定例会報告を続けました。それに加えて、「開智N@vi」を新たに開設しました。これは、開智生向けのポータルサイトで、開智生ならば誰でもいつでもどこでもタブレットでアクセスできます。生徒会の取り組み状況はもちろん、委員会・部活動・行事などの重要情報や、目安箱への回答などをここから知ることができます。校内向けに公開しているこの開智N@viの他に、校内外の方々に開智のことを知ってもらうべく、開智一貫部生徒会の公式Instagram(外部サイトを開きます)で、積極的に発信を行っています。おかげさまで総閲覧数が15万回を超えました。さらに、生徒会費をご負担していただいている保護者の皆さんへ生徒会活動の報告をする必要があると考え、保護者会総会で生徒会の取り組みについてご説明したりしました。
このように全校生徒・保護者・その他生徒会活動に関わってくれている方々に、いろんなメディアで情報を発信し、生徒会活動を大きな枠組みで盛り上げています。
【外へ】
全国生徒会大会(全国生徒会大会公式HP)に運営側として参加しました。17期生徒会長だった岩本先生(一貫部の教員です)以来、様々な先輩がこの大会に参加してきました。全国各地の学校の生徒会の方々と交流することにより、いろんな取り組みから、ものの見方を広げることまで、様々な効果を得ることができました。この大会には開智学園グループの他校の生徒会の方たちも参加していて、意見交換をすることができたのと同時に、開智学園グループの存在感もアピールできたかと思います。さらに、開智学園グループの他校とは、生徒会同士の交流をさらに深めようと思っています。開智未来高等学校の生徒会と意見交換会を開催したり、開校したばかりの開智所沢中等教育学校の生徒会とも連携をし、校歌制作にも協力しています。一方、キレプロ(開智キレイ化プロジェクト。校内美化のみならず、地域貢献の活動に取り組んでいる)と協力して、地域の方々との交流も継続しています。
【未来へ】
29期生徒会の本部役員は、例年に比べ低学年の生徒の割合が高いです。そのため、いろんな取り組みを低学年の役員と一緒にやることで、いろんなノウハウを長期的に伝承できると考え活動しています。全国生徒会大会にも低学年の役員を連れていき、早い時期から外の生徒会を知ってもらい、より鋭い視点で生徒会活動が執り行えるよう教育しています。また、生徒会活動の充実を図るために過去の生徒会予算の繰越金を使って大きな設備改善を行ったりと、人材面でも設備面でも将来の生徒会活動がより活発になるような取り組みをしています。
~~大変だったこと~~
夏休み中の部活着登校許可については、ギリギリになってしまい、取り進めにちょっと余裕がなかったかなと思っています。各部からの要請が強く、先生方には無理をお願いしてしまいました。全体的に、達成したい目標から逆算して、今やるべきことをやっていくという考え方で取り組んでいます。その中でいろんなことがありますが、一つ一つクリアしていくべき課題、と認識しているので、「大変」といった意識はないです。しいていえば、いろいろと活動していると、生徒と先生方との間で板挟みという状況になることがあるので、そこが大変かもしれません。
大概のトラブルはコミュニケーション不足から来ると考えているので、各役員・顧問・委員長などとコミュニケーションを密にして、トラブルが発生する前に誰かが違和感に気付ける環境を整えようと努めています。今期の生徒会は生徒会室の半分を、生徒会本部役員以外の実行委員が活用できるように整備しています。これは生徒会と該当実行委員会とでコミュニケーションが取れる場を拡大しようとする考えに基づき行っています。
~~今後の取り組みについて~~
任期はあと4か月ほどですが、やろうとしていることはたくさんあります。臨時生徒総会を開いて、生徒会則をより今の開智の実情に合ったものに改訂したいと思っています。また、生徒会活動が継続的に発展していくために、生徒会役員志望者に生徒会活動インターシップ制度を開始することを検討しています。さらに来期の生徒会に引き継ぐ前提で、制服の改定をしようとしています。保護者の方々へ、制服に関するアンケートの実施に向けて詰めを行っています。9月の開智発表会では、生徒会企画として、40分ほどの学校紹介プレゼンの他、「生徒会役員を探せ」というプログラムも実施しようと計画中です。
~~インタビューを終えて~~
やっていることの幅広さに圧倒されました。3つの柱の実現ということを常に意識して、一つ一つ課題を克服していく姿に感銘を受けました。継続的な発展につながることを意識していること、内外の人たちとのコミュニケーションを盛んにしていること、など、校長としての学校運営を考える上で見習うべき点がたくさんあります。生徒会は生徒会の立場で、校長は校長の立場で、それぞれ開智をよりよくしていくために考え、行動し、そして、両者が協力していくことができれば、開智の更なる発展につながっていくということを、改めて強く感じました。第2回のインタビューは、任期を終えた後に他の役員とともに行いたいと考えています。