学校ブログ

ディベート部全国大会出場④(校長ブログ193)

 中学生チームと同じく、全国大会に出場した高校生チームは、ベスト8というすばらしい成績を残しました。この数年、なかなか越えられなかったベスト8の壁を、ついに乗り越えることができました。おめでとうございます。高校生チームにもインタビューをしました。

 

~~予選リーグでの様子は?~~

予選リーグは、地区予選の結果を反映させたリーグ分けになっているので、比較的優位に試合を進めることができました。1日目に2勝して決勝トーナメント出場を決められたので、2日目の試合は接戦になったものの心の余裕をもって戦い、勝つことができました。

 

~~決勝トーナメントでの様子は?~~

1回戦は昨年対戦し、負けた相手でした。あまり見たことのない立論でしたが、予選での戦い方に関する情報を部員たちが集めてくれたおかげで、対策を立てることができました。感謝しています。自分たちのスピーチに対して、うなずいてくれるジャッジ(審判)と、首をかしげているジャッジがいて、ディベートの難しさを痛感しました。全国大会ともなると、ジャッジの人生観や感性と、自分たちの議論がいかにマッチするかということも、得点に大きく影響します。接戦となりましたが、2-1で勝利し、念願のベスト8を達成することができました。続く2回戦は、ここ3年間、ずっと優勝または準優勝している東海高校さんが相手です。接戦となりました。賛成・反対と立場はまったく逆ですが、すれ違いの議論ではなく、共通の土俵に立った上での議論、かみあった議論ができたと思っています。2対3という惜しい結果となり、ベスト4進出はなりませんでした。とてもくやしかったですが、正々堂々かみあった議論ができたことにはとても満足しています。今年、いや、今までの5年間で一番きれいな試合ができたと思っています。

 

~~今回の目標は、ベスト8以上ということに加えて、「ジャッジの心をつかむ、新しい価値観・評価軸・思想といったものを提示する」ということでしたが、どうでしたか?~~

相手の論点を全否定するのではなく、相手が提示したメリット・デメリットをある部分は認めつつも、別の観点に立てばそれが逆に見えてくるという見方を提示できたと思っています。それは先ほど言った、「かみあった議論」ということにもつながると思っています。

 

~~ディベートに取り組むことで得られたことは?~~

「批判的思考」「プレゼンテーション能力」「臨機応変に対応する力」「仲間と協力すること。この仲間でディベートができて良かった。」

 

~~これからについて~~

【5年生】大学生になったら、ディベート運営団体のスタッフになりたいです。そして、開智のディベート部のサポートをしていきたいです。今までいろんな方に支えられて活動することができたので、今度は自分たちが支える側に立ちたいと思っています。

【4年生】いよいよ自分たちの代になります。今までは事前に準備した材料を当日、ディベートの場に置いただけ、と言えるようなものでした。それを先輩方がフォローしてくれたので、何とかなっていました。これからは、全体の状況を常に俯瞰して、自分たちが先輩方のように後輩をリードしていきたいと思っています。そして、やはり、スピーチ力を上げていくことが大事だと思います。

関東甲信越予選時の写真です。

~~インタビューを終えて~~

いつものことなのですが、ディベート部のインタビューは、語る内容が高度で、それを理解して文章にすることが、結構大変です。それだけ彼らが真剣に考え、語っているということだと思います。筆者も鍛えられます。そして、上記にあるように、5年生はここで引退ということになりますが、先輩が後輩を導いていくという流れがディベート部には確立されています。今回、顧問の築地先生が、高校の部で最優秀指導者賞をいただきました。これは、こういった生徒主体の部活動の流れを維持し、成果を挙げていることが評価されたのだと思っています。今後のディベート部の更なる活躍が大いに楽しみです。