ディベート部関東甲信越大会優勝②(校長ブログ219)
春の関東甲信越大会で優勝したディベート部へのインタビューです。今回は、高校生に話を聞きました。
【論題】
「日本はあらゆる犯罪を司法取引制度の対象とすべきである。是か非か」
~~春の大会に向けて~~
冬の大会が2月に終わったら、すぐに春の大会の論題が発表されました。学年末考査が3月上旬にあるので、部で集まって、ということがなかなかできず、まず個人で準備をしました。「司法取引」とは何か、予備知識を入れることから始めました。学年末考査が終わった後に、ようやく皆で集まって立論を考えました。先輩から代々引き継いだ文化として、論題が決まったら、関係図書をたくさん読む、ということがあります。今回もそれぞれにたくさん本を読みました。それがリサーチにつながっていると思います。日程的に十分な時間があったわけではないですが、何とか大会に間に合わせました。
~~当日の様子~~
予選は、大体想定した範囲内で戦うことができました。想定していない事態も起こりましたが、対応することができました。決勝は渋谷幕張高校さんが相手でした。接戦となり、一つのミスが致命傷になりそうな展開でしたが、何とか勝つことができました。リサーチ力に加えて、「ジャッジの心を動かす」ことが大切だと思って準備してきて、実際の試合でそれができたことが、勝利につながったと思っています。
~~今後について~~
夏の大会まであまり時間の余裕はありません。春の時も十分な時間があったわけではないですが、それでも春休みがあったことは大きいです。1学期の学校生活を送りながら、夏の大会の効果的な準備をしていくには、タイムマネジメントが大事だと思っています。夏の大会までの練習試合などで、自分たちの不十分なところを見つけ、修正していきたいです。「司法取引」だけに焦点を当てるのではなく、価値観を新たに広げるという意識を持って準備していきたいと思っています。「論題解説」もよく読みますが、それに囚われすぎない広い視野が必要かと思います。今回の論題は、否定側が圧倒的に有利、と言われています。とはいうものの、肯定側がどうしたら勝つことができるか、考えていきたいです。大学生の開智ディベート部の先輩の方々から様々なアドバイスをいただけるので、とても助かっています。「春の大会で優勝すると他校に研究され尽くして、夏には勝てない」というジンクスがあります。そういったジンクスを打ち破ること、否定側が強いという論題で肯定側でも勝つこと、などを実現したいと思っています。「スピーチ力向上」「ジャッジの心を動かす」といったことができるよう、夏に向けて準備していきます。

~~インタビューを終えて~~
まず徹底的に論題に関する知識を得た上で部員同士のコミュニケーションを密にとり、どうすれば試合で勝てるかを常に追求していく姿勢に心を打たれました。手の内を隠そうとは思わず、正々堂々と戦う姿勢や、先輩から受け継いだノウハウを更に発展させようとする姿勢も、とても頼もしいものに感じました。高校生になると、学校生活で取り組むべきことも増え、両立が大変だと思いますが、時間の使い方を工夫して力を発揮してほしいと思います。
中学生チームも高校生チームも、持てる力を十分に発揮することを願っています。