学校ブログ

第28回開智発表会実行委員会(校長ブログ196)

 9月に第28回開智発表会が盛大に開催されました。多くの方にご来場いただきました。この場を借りて御礼申し上げます。まだ残務に勤しんでいるところではありますが、実行委員の幹部の生徒(委員長鳴海さん<5年生>・副委員長関根君<5年生>・佐藤さん<4年生>)に今年の開智発表会(開発)をふりかえってもらいました。

 

~~うまくいったこと~~

昨年度の開発で新しいことをたくさんやったので、今年は新しいもののさらに追求するというよりは、それをよりよいものに改善していくという大まかな方向性を持っていました。事前の管理職プレゼンでもそのように説明しました。しかし、実際にやってみると、各セクションから次々と新しい提案があり、結果的にはずいぶん新しいことができたのではと思っています。キャッシュレス決済は一部の企画のみのつもりでしたが、結局、全部の企画でキャッシュレス決済が実現したこと、テーマ曲のMVを作ったこと、門があれよあれよという間に立派なお家になったこと、内装が充実したこと、第一ステージ企画のおみくじ、などなどたくさんあります。

 

~~大変だったこと~~

やりたいことがいっぱいあって、とにかく時間が足りませんでした。昨年度の反省として、体育館とアリーナの同時進行は大変難しいということで、体育館に統合したのですが、それでも企画が詰め詰めになり、予定通りの進行が大変でした。また、6月に集中豪雨で生徒会倉庫が水没し、器具その他が使えなくなるというトラブルは、まったく想定外でした。

 

~~コンセプト「燎(かがりび)」の実現状況~~

吹き抜けの絵や鳥居、提灯など、赤を基調にした内装で、燎をイメージしたものになりました。「燃える思い」をもってみんなが開発に取り組んでくれたことからも、コンセプトが実現されたと感じています。当日は目の前のことに無我夢中で、みんなの様子があまりわかりませんでしたが、写真や動画を見てみると、みんなニコニコして楽しそうなので、皆が熱い気持ちをもって開発に取り組んでくれたのかなと思っています。

 

~~行事を運営していく上でのポイントは?~~

各セクションの熱い思いがこもった提案を応援することかなと思います。幹部が引っ張っていくというよりは、セクションが「これをやりたい」と言ってきたことを、「いいね。やろう」と応援する姿勢が大切だと思います。意見の不一致という場面は当然ありますが、前へ進めようという気持ちが共有されると、不満はあっても協力体制が築けると考えています。

 

~~学校目標「創造×解決」という観点では?~~

食販の食券販売については、昨年度いろいろと問題があり、どう解決していくかが大きな課題でした。いろんな解決策が提案されましたが、数度にわたる話し合いの結果、端末をたくさん買ってキャッシュレス決済を行おうということになり、結果、とてもうまくいきました。また、企画の多様性を上げようと考えた結果、アトラクション系の企画が増えたのですが、当日、故障などのトラブルが多発してしまいました。しかし、外装セクション(門などの制作)が各企画の設計書に目を通していたこと、門が完成して当日は余裕ができたこと、などにより、修理部隊として大活躍しました。こういった点で、何かを創造し、それによって生じるトラブルを解決する、ということが実現できたと思っています。

 

~~後輩へのメッセージ(5年生)~~

自分たちはできることを精一杯やったという思いはありますが、まだまだ改善すべき点はたくさんあります。自分たちと同じことをやる必要はありません。新しいことに挑戦してください。開発は実行委員たちだけで作るものではありません。来場者も開智生も楽しめる開発を創り上げてください。応援しています。

 

~~来年に向けて(4年生)~~

自分たちが何をどこまでできるのか、全体が楽しい開発って何だろう、といったことをよく考えたいと思います。企画のあり方について、様々な課題があります。今年実行委員をやって運営に携わった生徒がたくさんいるので、今年の経験を来年につなげ、課題を解決していきたいです。先輩が築き上げたものに25期生らしさを付け加えていきたいと思っています。

門の内部
恒例となった吹き抜けの絵画
電子決済使用中
実行委員本部。昼食をとりながら打ち合わせ中
閉会式にて
校長室にて

~~インタビューを終えて~~

 開智発表会を運営していくためには、実行委員を中心とした全校生徒をどうまとめていくか、どういう組織運営をするか、ということがとても大切なポイントになります。各パートの前向きな提案を積極的に生かしていこうという姿勢が皆に伝わると、さらによりよいものへという提案が増えていくという好循環を生みます。それがうまくまわって、とても清々しい開発になったという印象を持っています。お疲れ様でした。そして、今年の経験を来年につなげてください。

 蛇足ですが、「燎」、「燃える思い」などは、古文の和歌でいう掛詞・縁語の用法に通じるものがあり、古典教員としては、とても興味深く感じました。