ロボカップアジア大会で4位入賞「外へ、未来へ⑦」(校長ブログ54)
5年生の花岡君が、11月に行われたRCAP2021(ロボカップアジアパシフィック大会)において、堂々4位入賞という輝かしい成績を収めました。またまたさっそく、インタビューを行いました。
~~どういう大会ですか?
19歳以下の青少年が完全自作のロボットを2台持ち寄り、2対2のサッカーの試合を行って勝敗を競う大会です。1チームは2~4人で、僕のチームは3人から成り立っていて、僕以外は開智生ではありませんが、キャプテンを務めました。今年はアジアパシフィック大会が愛知県で行われることになりましたが、コロナの関係もあって、参加者は日本チームのみでした。昨年度にロボカップ全国大会で5位だったので、このアジア大会の出場権が得られました。サッカー競技の結果と、英語によるプレゼンテーション、同じく英語によるインタビューの結果を総合的に評価して順位が決まります。
~~そもそもロボットに興味を持ったきっかけは?
受験勉強が終わって開智に入学した時、6年間あるから、何か一つのことに熱中したいなと思いました。小さいころにレゴブロックで遊んで楽しかった思い出から、ものづくりに関したことがいいだろうと考え、ロボットを基礎から学び始めました。それ以来、ずっとはまっています。
~~戦歴を教えてください。
1年: ロボカップ地区予選敗退
2年: 埼玉県大会を突破して、ロボカップ全国大会出場。上位進出はならなかったが、大いに刺激を受ける。
3年: NESTロボコン(関東の練習会的な大会)でベストプレゼン賞受賞。
ロボカップ埼玉県大会3位。全国大会はコロナで中止。休校期間をプログラミング独学に活用。
4年: NESTロボコンで優勝+ベストプレゼン賞受賞。
ロボカップ埼玉県大会優勝。全国大会がオンライン(動画およびペーパーによるプレゼンテーションで評価)で開催され、5位+審査員特別賞受賞。
5年: ロボカップアジア大会で4位。
~~大変だったことは?
ロボットの性能を上げるには、故障や欠陥などを見つけては一つ一つ対処していくことが大事です。そのために、何らかのエラーが生じたらLEDランプがつくようにして、その都度原因と対策を考えるということを何度も繰り返して、性能向上を図りました。また、基板がロボットの性能や安全性に大きな影響を与えるのですが、手作りだとミスが多く、国内メーカーに発注するとコストがかかりすぎるので、自分で設計した回路を中国のメーカーにネット注文したりしました。カメラ・画像解析が得意なチームメイトにも助けられました。
~~うれしかったことは?
結果が出せたこと、色んな知識や能力が身についたこと、などです。さらに、多くの人に出会えて、影響を受けられたことがうれしかったです。特に高専生の方達の知識やパワーには大きな刺激を得られました。
~~開智での勉強が役に立ったことは?
・モーターの制御・減速から停止をスムーズにする:数学の微分積分
・ジャイロセンサーの制御:物理の等速直線運動・等加速度直線運動
・4つの車輪を360°全方向に動かせるように制御:数学の三角関数
・センサーのノイズに過剰反応しないようにすること:数学の統計(平均値・中央値の考え方)
・プレゼンテーション(日本語・英語):開智の探究テーマ・英語
・エラーが生じた時に原因を考え、対策を立てること:「なぜ」にこだわる探究テーマ
~~将来の志望は?
ロボットにも興味はありますが、ほぼ独学で取り組んだプログラミングはやっていてとても楽しいです。大学ではさらにプログラミングをしっかり学んで、ITエンジニアになりたいと思っています。
~~最後に何かメッセージを!
この記事を読んでくれてありがとうございます。中高生のうちに、好きなことにとことんのめり込むことが大事だと思います。試験前にロボットをいじっていて親には怒られましたが・・・(笑)
花岡君の話に引き込まれ、気づいたらインタビューが1時間に及んでいました。とても楽しい時間を過ごすことができました。これから今年度のロボカップの地区予選が始まるそうです。そこでもぜひ立派な成績を残せるよう、がんばってください。おめでとう!