学校ブログ

科学の甲子園埼玉県大会出場(校長ブログ240)

科学の甲子園埼玉県大会に、高校生2チームが参加し、Aチームが筆記部門で2位という輝かしい成績を残しました。おめでとうございます。Aチームの6人(5年生:藤原さん、松本さん、清水さん、池田さん、4年生:上野さん、坂牧さん) に話を聞きました。

 

【大会の概要】

埼玉県内の高校から2チーム出場することができる。問題が事前に学校に送られて、教員監督のもとに行われれる筆記試験(数学、化学、物理、生物、地学、情報)と、別の日に会場で行われる実技試験(事前に課題は示されている)の総合点で競われる。1位の学校が全国大会に進むことができる。

 

~~参加の経緯~~

4,5年生対象に、校内で参加希望者が募集されました。5年生に関しては、昨年度校内選考をクリアできなかった人、県大会に出場したものの結果につながらなかった人、ともに昨年の雪辱のために再チャレンジしました。4年生に関しては、初めてのチャレンジということで友達と誘い合って応募しました。校内選考では過去問を解き、その結果、良い点数をとれた人が選ばれて、AB2チームが結成されました。

 

~~準備について~~

割り当てられた科目の過去問をまずはそれぞれに解きました。本番では、チーム内で相談することができるので、本番を想定してみんなと協力して解くという練習もしました。チームワークが大事だと思ったので、チーム作りから始めました。実技試験の課題は、紙とシリンジ(注射器)と樹脂製のチューブを使ってマジックハンドを製作し、それでいくつかの大きさのカプセルをつかむ、というものでした。形状は自由です。いろいろチームで議論し、「ミウラ折り」(宇宙船の太陽電池パネルなどに用いられる折り畳み方)でつかむ部分を作ろうということになりました。試行錯誤しながら製作し、実験もしました。

 

~~当日の様子~~

筆記試験は、基本的な問題が多く、順調に行けたかなと思います。(生物は1位!)ただ、物理や情報は習っていないようなことも出たり、化学では漢字間違いで満点を逃すなど、くやしい思いもしました。筆記試験では2位となりましたが、もっと行けたのでは、という思いもあります。実技試験は、当日配付された紙の材質が、事前に配られたものと違って加工しにくい材質で、少し苦労しました。それでも、与えられた時間よりはかなり早く完成し、後は徹底的に練習することに時間を使おうと考えたのですが、それが裏目に出てしまいました。実技試験の1回目はきわめて順調に行きましたが、2回目の時に、装置が壊れて、良い点数を取れないという事態になってしまいました。練習をしすぎて、装置が弱っていたのです。耐久性ということまでは頭が回っていませんでした。とてもくやしいです。

 

~~感じたこと~~

「実験を繰り返している際に心の中で湧いた懸念点などは、どんどん口に出して言うべきだと感じました。『何とかなるかな』と思って、実際には何とかならないということが現実にあるのだと学びました。」「自分の担当の科目だけでなく、他の科目も勉強しておいて、協力して皆で点を上げていく工夫をしておけばよかったという思いもあります。」「もう少し勉強しておけばよかったと感じています。」「後悔はありません。皆で協力して多くのことを成し遂げられたことは、とてもよかったと思います。先生方や親にも感謝しています。」「筆記で点が取れたことはうれしかったけれど、やはり、実技試験で装置が壊れてしまったことが本当に悔しいです。」

校長室にて。

~~インタビューを終えて~~

筆記試験2位は大変立派ですが、実技試験でのくやしかった経験の話を聞いて、私までくやしくなってきました。装置が壊れなかったら、総合成績でも上位に行けたのでは・・・と思ってしまいます。とはいうものの、たらればを言っても仕方ありませんし、耐久性も性能の重要な指標です。そこまでふまえて製作できないと、上位には行けないということだと思います。科学の世界の幅広さ・奥深さを改めて感じました。校内選考は実力主義で行われており、今回も4年生5年生混成チームとなっているので、今年の悔しい経験が、来年以降につながることを期待しています。6人皆、理系クラスまたは医系クラスの在籍者・志望者で、科学の分野への興味が高い生徒たちです。今後も様々なことに挑戦していってほしいと思います。