学校ブログ

SDGsプロジェクト活動(校長ブログ114)

 5年生の有志のグループが、約2年間にわたり、SDGsの活動に取り組んで来ました。今般、その活動に区切りを付け、2年生の有志のグループに活動を引き継いだのを機に、メンバーの塚本さん(リーダー)、𠮷野さん、安藤さん、加藤さん、田中君、山下君に、これまでのことをふりかえってもらいました。

 

~~活動のきっかけは?~~

 19期生(2021年卒)が5年生の時に、使わなくなった文房具を途上国に贈るというSDGs活動をしていたことを受けて、3年生の時に22期のSDGsコミュニティが結成されました。4年生の最初の頃に、さらにどのような活動ができるかを話し合う場が設けられました。そこでいくつかの活動が提案されたのですが、その中に、HOYA株式会社様が進める「アイシティecoプロジェクト」がありました。これは使い捨てのコンタクトレンズの空ケースを回収し、その再利用の収益を、ふたたび視力を回復しようとされている方々のために、日本アイバンクに寄付するという活動です。トイレの洗面台によく空ケースのゴミが落ちていたのを見ていたので、校内美化にもつながると考えました。この6人のグループはそれに賛同した人の集まりで、お互いに知らない人も含まれていました。

 

~~大変だったことは?~~

始めようと思ったのはよいのですが、何から手を付けたらよいのかわからず、混乱のスタートでした。日常的にはグーグルのチャットで情報を共有し、要所要所では集まって話し合いました。試行錯誤状態だったので、管理職の先生方に活動の説明をするのに、2ヶ月もかかってしまいました。その他、空のケース以外に蓋などの混入物が含まれていることが多いので、その分別が大変でした。また、各クラスに配るチラシの準備も大変でした。何よりも、全校生徒を巻き込む動きを作ることが一番大変でした。

 

~~全校生徒を巻き込む工夫は?~~

まずは活動のことを知ってもらうことが大事なので、全校アセンブリーで全校生徒に説明するスライドや動画を工夫しました。また、回収ボックスをみんなの目につくところに置くことで、活動そのものを見てもらうことが大事だと考えました。また、単なるリサイクル、という位置づけではなく、SDGs活動という大きな目標を持った活動であることをアピールすることで、みんなが自分事と考えて参加意識が高まることをめざしました。

 

~~この活動から学んだことは?~~

個人で動くのではなく、チームで動くことの大切さ、難しさを学びました。チームワークがないとうまく行きません。多くの生徒たち、先生方から支えていただいたと思います。探究テーマの活動は自分の興味に従って進めればいいけれど、この活動は全校生徒を巻き込む必要があるので、わかりやすい情報提供の必要性を痛感しました。興味関心を持つだけでなく、実際に行動してみることが人を動かすと思います。 新しいことを体験すること自体楽しいですし、また、外部の人(今回はコンタクトレンズの会社の方々)と接することは、大きな刺激を得ることができます。そして、SDGsは2030年までに達成すべき目標です。その実現には、自分達の世代ががんばらなくてはならないと思っています。

 

~~この活動を引き継ぐ2年生へのメッセージをどうぞ~~

活動の基礎はとりあえずできたかと思っています。これをベースにさらに新しいステージに発展させてください。応援してます。

校内に設置された回収ボックス。
全校生徒向け中間報告動画から。
校長室にて。

~~インタビューを終えて~~

19期生の頃から、開智では生徒の自主活動として、様々なSDGsの取り組みをしています。教員の指示で動くわけではないので、色々と大変なことも多いでしょうが、仲間同士で知恵を出し合っていろんな困難を乗り越えていく経験は、とても得がたいものだと思います。約2年間、困難にもめげず、継続できたことは大変立派です。先輩の挑戦を後輩が引き継いでいくのを見るのは、とても気持ちの良いものです。後を引き継いだ2年生は、既に意欲的に活動をスタートさせています。さらに多くのことを経験し、学んでくれることを願っています。