学校ブログ

IB校交流会(校長ブログ257)

 昨年度にスタートした国際バカロレア(IB)のディプロマプログラム(DP)において、様々な新しい挑戦をしています。昨年度後半に、DPに取り組んでいる他のIB認定校との交流を、2回にわたり実施しました。生徒たちは、多くの学び・刺激を得ることができました。生徒たちに話を聞いてみました。(昨年度5年生:相澤さん、新井さん、佐藤さん、中村(亨)さん、中村(咲)さん、前田さん)

 

【1回目】

参加校:茗溪学園中学高等学校、東京学芸大学附属国際中等教育学校、開智望中等教育学校、開智中学・高等学校

内容:CAS合同発表会、DPコア&キャリア選択発表会、IB座談会

 

【2回目】

参加校:大宮国際中等教育学校、茗溪学園中学高等学校、ぐんま国際アカデミー、浦和学院高等学校、開智日本橋中学・高等学校、開智望中等教育学校、開智中学・高等学校

内容:Language A(言語 A)の最終試験勉強会

 

~~交流会でめざしていたもの~~

 「オープンマインド」という、IB自体が目指している心持ちで皆が参加できるようにしたい、緊張で喋れないという感じにならないようにしたい、と思いました。

 「伝統として誰かが必ず継ぐ」という形ができてしまうと、やはり「毎年やっているからやる」ということになってしまうかなと思いました。来年や再来年のことを考えた時に、どうしても「各学校がやりたいからやる」という参加型のイベントにしたい、というのはありました。今回は開智が取りまとめ役となりましたが、ずっとそうするというわけではなく、各学校の色(カラー)が出る完全フラットな形がいいな、と思いました。

 

~~大変だったこと・感じたことなど~~

 他校の先生と事前にメールなどで連絡を取り合ったりするのが、大変でした。それから、ハプニングがあって、スクリーンが映らなくなったり……。予想通りにならないことはいっぱいありました。

 フラットにしたからこそ大変だった、というのはありました。結局最後は私がやってしまったので、これでよかったのか、という思いはあります。でも、やはり終わってから思ったのは、もうちょっと全体で行きたかったな、と。「開智が進めた」という事実が残ってしまうと、当然「次も開智がやってくれるんだよね」となってしまうのは避けたいと思いました。全校の後輩の生徒たちを呼んで、次期委員になる生徒たちともう一回会議をしたいと思います。その時には、「開智がやったけれど、そういうの関係なくやってくれ」と言いたいと思っています。

 IBをやっている人たちは、コミュニケーション能力が非常に高い人が多いです。フレンドリーで、初対面でも自分を自然にアピールできる人が多かった。話していてとても楽しかったですし、普通に人間性という面でも、学校の違いを知るという面でもすごく楽しいところがありました。

 

~~交流会を経て感じる、開智のIBの特徴と言えるものとは~~

 「CAS(クリエイティビティ・アクティビティ・サービス。IBのコア科目の一つ)」という活動に対して真面目すぎるということです。私たちは、長期間の計画を立ててやっているという感じです。それは「好きだからやっている」んじゃなくて、「やっているから好きになって何か得られる」といった後付けになっている感じです。他校のCASの活動を見ると、趣味を全部CASにしているところもあれば、自分が昔から好きでやっていたことをCASに昇華しているところもあります。「自転車が好きなので、クリエイティビティもアクティビティもサービスも自転車です」みたいな人もいました。

 他校の生徒が話すスピードが速くて、ディスカッションについていけませんでした。そのことをTOKの先生にお話ししたら、「開智の人は、自分の考えが完全にまとまってからディスカッションするけれど、他校の人がやっているみたいに、まだ出来上がっていない状態でディスカッションを始めて、みんなで一つのものを作り上げていく方法に挑戦するのもいいんじゃないか」というご指摘をいただきました。一人で答えを出すことに慣れすぎているのかな、と思いました。

 開智は「探究」を重視しているので、人前で話すことには結構慣れていると思います。今回のCASの発表を見ても、発表の仕方に困っているという様子は、なかったと思います。

 何よりも、このような反省点が出ること自体が開智のすごいところだと思っています。私は今回、リーダー的な立場で俯瞰して見ていたのですが、はっきり言って他校と遜色ないというか、なんなら「本当に1年目なのか?」と思うくらいの部分もあると感じました。同時に、全員がここまで多くの反省点を出せる。その振り返る力があるということ自体が、他校にはなかなかできない、私たちの強みではないかと思います。

 開智のIBの人数が少ないというのも強みだと思います。一人ひとりをしっかり先生に見てもらえますから。かつ開智生って正直、ちょっと変わった人が多いと思います。もともと個性的な人たちがIBに集まっているので、「開智」というバックグラウンド自体が自分を強く出す土壌になっているのかなと。さらに先生にその個性を伸ばしてもらえている感じがします。

 

~~IBという同じ目標に挑戦している人同士の交流の意義とは~~

 私は、TOK(知の理論)という「答えのない問い」に対して考えていく授業の中で、やはりこの6人でずっとやっているからこそ、考え方の道筋が固定化されてしまっていたな、ということを今回すごく感じました。「アンパック(Unpack)」、つまり問いの中の単語を定義づけしたり、具体と抽象に分けたりして理解を深める作業があるのですが、そのやり方に学校ごとの色があります。他校のやり方に慣れていない分、少しやりづらさもありましたが、それが自分の中にオリジナリティを出していく上での刺激になったかなと思います。

 やはり色々な人と接する機会が人間の成長において一番大事なのだと改めて思いました。接する人が増えることで、自分の持つ視野が多角化されていきます。多角化することで自分の長所や短所をしっかり見抜けるようになり、結果として「自分のオリジン(原点)は何か」を見失わないことにつながるのかな、と。

 「目指すべき姿」が見えたことは大きいです。私個人としては東京学芸大学附属国際中等教育学校さんの雰囲気がいいなと思いました。彼らのディスカッションや発表の仕方はもちろん、一番感動したのは人間関係やクラスの雰囲気です。彼らは考え方が多様で、毎回喧嘩のように意見を戦わせているそうですが、本音で話し合うことで深い絆を作っていると言っていました。これだけ絆が強ければ、学校全体を変えていける。合格実績を見ても、IBの定員以上の人数が海外大学に行っていたりして、学校の雰囲気が生徒を押し上げているのが分かります。これから10年後、開智のIB生が学校の雰囲気を新たに作っていくんだ、というくらいの意気込みを持つことができたことが、大きな収穫でした。

交流会当日の様子①
交流会当日の様子②
交流会当日の様子③

~~インタビューを終えて~~

 前回同様、文章が長くなってしまいました。それは参加した生徒たちがたくさんの学びをした証拠だと思っています。スタート2年目ですが、外に出て行って他者と対話をしながら多くのことを学ぶ、という開智の遺伝子とも言えるものが、IBにおいても十分に発揮されていると感じます。「開智を変える」という彼らの意気込みをこれからも応援していきます。