学校ブログ

吹奏楽部演奏会2023(校長ブログ159)

 吹奏楽部による演奏会が、11月23日に開催されました。当初は9月の予定でしたが、感染症の流行により11月に延期されての開催でした。第一部:クラシックステージ、第二部:音楽劇(『白雪姫』)、第三部:ポップスステージというプログラムで、盛況に行われました。吹奏楽部の幹部の生徒たちに話を聞きました。荒井さん(部長。5年生)、深町さん(副部長。高等部2年生)、小川さん(副部長。3年生)、星さん(学生指揮者長。5年生)、葛西君(会計。5年生)、小澤君(書記。5年生)の皆さんです。

 

~~今回の演奏会のねらいは?~~

スローガンは、「We are, ENTERTAINERS!!!」。お客様を楽しませるためにも、自分達が楽しいと感じられる演奏会にしようと思いました。そのために、選曲にはこだわりました。幅広い年代の方々に楽しんでもらえること、自分達の実力、本番までに練習できる時間などをふまえて決定しました。

 

~~大変だったことは?~~

当初の予定は9月の開催でしたが、急遽延期になってしまいました。10月には4年生以下の部員で「国際ロータリー主催青年の文化祭」に参加することになっていて、その練習もしなければならず、5年生は放課後特別講座も始まり、モチベーション維持も含めて、スケジュール管理がとても難しかったです。一時は本当に開催できるのかと不安になりました。また、校内でイベントを開催するための、道具の確保や場所の使用許可申請など事務手続きが結構煩雑でした。

 

~~うまくいったことは?~~

9月の開智発表会の時は、直前のリハーサルがうまく行かず、混乱・意気消沈といった状態になってしまった反省を生かしたいと思いました。当日のスケジュールを綿密に立て、事前に幹部で読み合わせを行って、起きそうなトラブルとその対処について話し合い、その結果を下級生とも共有したことが、当日のスムーズな運営につながったと思います。今年は初めて音楽劇を導入しました。とてもうまくいったこともよかったのですが、これを下級生中心で取り組んでもらったことで、下級生の思い、考え方を理解することにつながったということも、大きな成果でした。第一部のクラシックステージで演奏した「想ひ麗し浄瑠璃姫の雫」は、演奏時間が長く、難易度も高い曲ですが、学指揮が20枚もの解説スライド(理解度テスト付き!)を作ってくれたおかげで、共通理解のもとで演奏ができたことはとてもよかったです。自作イラストのチラシや、合計18ページにおよぶパンフレットが作成されたことも、OBOGの方々をはじめ、多くの方から好評でした。また、今回は吹奏楽部外の人たちとのコラボレーションがとてもうまくいったと思います。放送委員会、演劇部の皆さんには、大変お世話になりました。部内外の多くの方々のご意見をよく聞いて開催できたことに、とても満足しています。

 

~~後輩へのメッセージ~~

「楽しい演奏会にするには、普段から楽しい活動をしている必要があります。どんどん意見を言い合う雰囲気を作ってください。」

「開智の吹奏楽部は、自分達で考えて実現することがとても多いです。これは今後必ず役に立ちます。部員一人一人が吹く「音」はそれぞれに異なりますが、みんなで協力して音を作って楽しさを知ってほしいと思います。」

「音楽は、演奏者の心情がそのまま表れます。ゼロから音楽を創り上げる楽しさを感じることをめざして、いろんなことに挑戦していってください。」

「組織作りが大切です。役割分担を明確にして、活気ある組織を作ってください。」

「先輩がやっていたからやる、ではなくて、もっといいものがあればどんどんチャレンジしてください。その学年の色が出るといいと思います。」

 

~~来年に向けて~~

先輩の思いも受け継ぎつつ、新しいことにどんどんチャレンジし、さらなる高みをめざしたいと思います。

 

~~顧問の渡辺亮介先生から~~

自分が高校生のころは、部活は顧問が生徒を引っ張って行くものと思っていました。開智では、生徒が中心になって部活を運営し、顧問はそれをサポートする、という方針になっているので、吹奏楽部の顧問になってからは、生徒が中心になって運営することを支えようと思ってやってきました。振り返れば年間を通じて「失敗」となった経験も何度かあったと思いますが、今回の演奏会では、企画、準備から当日の演奏まで、様々な困難を乗り越えながら、また過去に経験した「失敗」を活かして、生徒間で注意を払い合いながら成し遂げられたのを見て、とても感動しました。いい組織作りができたと思います。お疲れ様でした。

全体で記念撮影。
演奏会の様子。
お客様へのメッセージ。
チラシとパンフレット。
校長室にて。

~~インタビューを終えて~~

夏頃に、吹奏楽部の5年生の生徒達が演奏会の曲目を決定する会議をしているところを偶然見かけました。皆真剣にそれぞれの意見を交わし合っていて、その熱意に感銘を受けました。開智発表会の時にリハーサルがうまくいかなかった際も、安易な妥協をせず、その経験を次に生かそうとしていたということにも心を打たれました。何かイベントを実施するときには、様々な困難に直面することになります。それを皆で話し合いながら乗り越えていくことは、今後の学校生活、ひいては社会人になったときにも役に立つことだと思います。これからの吹奏楽部の活動を、引き続き、応援していきたいと思います。