学校ブログ

ディベート部関東大会制覇(校長ブログ123)

 ディベート部の高校生チームが、第24回関東甲信越地区中学・高校春季ディベート大会で優勝しました。そして、5年生の中島輝秋君がベストディベーター賞を受賞しました。おめでとうございます。さっそくインタビューしました。今年の論題は、「日本は有罪判決を受けた者に対する電子監視制度を導入すべきである。是か非か」です。

 

~~昨秋から今春にかけて力を入れていたことは?~~

 徹底的に準備するというのが開智の伝統でした。その重要性に変わりはありませんが、秋の大会の決勝で負けた時に、自分達には足りないものがあると痛感しました。それは、臨機応変の即興的な対応力です。ディベートには、テンプレート的な標準パターンみたいなものがあります。それだけでも十分に戦えるのですが、本当に強くなるには、全体を俯瞰し、状況によっては、リスクを冒してでも標準から外れることをあえてする判断力を持つ必要があります。それを見極める力をいろんな方法で訓練しました。

 

~~予選の様子は?~~

 18校で3試合ずつ戦い、上位2チームが決勝に進みます。全国有数レベルの学校が複数校あり、そことは当たりたくないなと思っていたら、そのうちの数校と対戦するというクジ運の悪さに絶望的な気持ちになりました。準備の段階で結構手応えのあった肯定側の試合で勝利を確保することができ、苦戦を覚悟した否定側の試合でも、資料の盲点を突くことができて、何とか勝利することができました。

 

〜〜決勝の様子は?〜〜

対戦相手創価高校さんとは、直前に同じ論題で練習試合をしていたので、お互いに手の内は見せ合っていた状態でした。相手の提起する論点に乗っかる形でこちらの意見を主張する進め方は、秋から鍛えてきた「準備+即興」という力が十分に発揮できる展開であったので、理想的でした。お互いがっぷり四つに組む形で議論ができたことは、とてもうれしく、また、爽快さも感じました。お互いに堂々とした試合展開に持って行けたことは、相手校にも感謝しています。

 

~~開智の強み・今後の課題・目標は?~~

資料の探索は家でもできる個人的作業ですが、学校でしかできないことは、チーム内の討論です。資料を見つけるよりも前に、決められた論題についてブレインストーミング的に徹底的に話し合うことが大切だと思っています。この議論を通して視野を広げておくことが、後々効いてきます。今回ありがたいことに優勝できましたが、春に優勝すると、夏は苦戦するというのがジンクスになっています。夏も同じ論題なので、徹底的に研究されてしまうからでしょうか。チームの課題を一つ一つ解決して、夏に向けて努力していきたいと思います。夏の目標は、もちろん、全国制覇です。しかし、お互いの主張がかみあった、いい議論をしたい、というのが一番の目的です。中学生チームも伸びてきたので、一緒にがんばりたいです。

 

~~ベストディベーター賞受賞の感想をどうぞ~~

コミュニケーション点が高い人はチーム内にたくさんいて、自分がもらえるという自信はありませんでした。自分がもらえたというのは、チームの皆さんのおかげで、自分が代表してもらったという風に思っています。もちろん、いつかはベストディベーター賞を取りたい、というのが中1の頃からの夢だったので、それが叶って素直にうれしいという気持ちもあります。

現地にて記念撮影。
大会結果
ベストディベーター賞
普段の活動場所にて記念撮影。

~~インタビューをふりかえって~~

 ディベート部の人たちに限りませんが、いろんな場面で活躍する人は、日頃から様々なことを考え、工夫をしていることが多いと感じます。ディベート部員たちは、普段から話し合う習慣が身についているので、試合中の1分間の作戦タイムに、瞬時にして現状把握から対応策立案・意識統一までスムーズにできるのだと思います。対話力というのは、開智生の誇れる資質ですね。夏に向けて大いにがんばってください。次のインタビューを楽しみにしています。