地域の小学校との交流②(校長ブログ209)
前号に続き、地元の東岩槻小学校との交流について、お伝えします。今回は、小学生に対して授業を行った生徒に話を聞きました。岩槻を舞台としたマンガ・アニメ「その着せ替え人形は恋をする(着せ恋)」について探究しているチーム(池上さん、藤掛さん、滝口さん)と、岩槻キラキラ商店街に駄菓子屋を開いて商店街活性化につなげようというテーマで探究しているチーム(白神さん、鈴木さん。駄菓子屋のプロジェクトは、校長ブログ199号参照)の皆さんです。
~~授業の内容~~
【着せ恋チーム】
私たちは、岩槻という地域を盛り上げていくために、岩槻の伝統産業である人形作りを舞台にしたマンガ・アニメを通して、地域貢献につなげる活動を探究テーマとしています。今回の授業ではまず、私たちの活動について説明しました。そして、岩槻という地域を盛り上げるために、まず岩槻について知ってもらおうという趣旨で、岩槻の特産品を使って、岩槻のキャラクターを制作しようという活動を行いました。
【駄菓子屋チーム】
同じく、自分たちの活動を説明しました。商店街の空き店舗を活用して、臨時の駄菓子屋さんを運営するという活動です。今回の授業では、その駄菓子屋さんのPOP広告・ポスターを制作するという活動を行いました。
~~うまくいったこと~~
【着せ恋チーム】
子どもたちがタブレットを駆使して、人形や岩槻ネギ以外の特産品を調べたり、ロボットなど自分が興味のある分野と結び付けたりして、いろんなキャラクターを作ってくれたことはとてもよかったです。アイデアがどんどん出てきて、発想力の豊かさにこちらも元気をもらえました。「岩槻マンデラックス」というキャラクターにはびっくりしました。先生の授業のお手伝いや休み時間などの間に子どもたちとお話して、仲良くなっていたことで授業がスムーズに行きました。
【駄菓子屋チーム】
事前に担任の先生が活動内容を予告していただいていたこともあって、POP作成がスムーズに行きました。楽しそうで、もっと描きたいと言ってくれました。翌週、予定通り岩槻キラキラ商店街で駄菓子屋さんを開いたのですが、そこに子どもたちが描いてくれた広告を貼ることができました。また、当日、多くの東岩槻小の子どもたちがお店に来て、開店の準備を手伝ってくれました。とてもうれしかったです。
~~大変だったこと~~
【着せ恋チーム】
グループ活動の前の個人で考える時間が少し足りなかったこと、多様な子どもにどう向き合っていくか、一生懸命考えている子どもにどう声掛けするか、などが難しかったです。
【駄菓子屋チーム】
作業自体にとらわれて、「駄菓子屋の魅力」を伝えることが少し足りなかったかなと思います。また、どんどん描く子、なかなか進まない子、といった、子どもの状況に応じた接し方が十分にできたかどうかということに関しては、考えるべき点があると思っています。
~~学んだこと~~
【着せ恋チーム】
子どもの元気さに影響を受けました。今後、着せ恋の探究を進めていく上で、私たちも元気でないと、いろんな人に元気を与えることはできないんだと感じました。いろいろなタイプの子どもがいるので、それぞれの個性に合わせた接し方が必要だと思いました。このような活動をする上では、「想像力」「創造力」「コミュニケーション力」が重要だと痛感しました。
【駄菓子屋チーム】
子どもからたくさんエネルギーをもらえました。地域との関わりとはどういうことか、少しわかったように思います。子どもの想像力・創造力のすごさに圧倒されました。
~~今後について~~
【着せ恋チーム】
さいたま市商工会議所岩槻支部の方々からお声がけいただき、「着せ恋」を地域の活性化につなげていくための実行委員会に参加することになりました。今回の活動の成果も生かしつつ、地域を盛り上げていくことに貢献していきたいです。
【駄菓子屋チーム】
子どもたちも応援してくれた駄菓子屋さんを、引き続き、地域の方々と協力しながら、定期的に運営していこうと思っています。
~~インタビューを終えて~~
小学生に何かを伝え、理解してもらうことは、中学生・高校生同士の話し合いと比べて、難しい面がたくさんあります。すべて思い通りに行ったわけではないかもしれませんが、言葉で何かを伝えることの重要性・難しさを実感することができたと思います。自分たちの学びとともに、地域の子どもたちの学びに貢献できたとしたら、大変喜ばしいことだと思っています。これからもこのような機会を大事にしていきたいと考えています。「着せ恋」チームについては、後日、改めて詳しい話を聞き、本ブログで紹介します。