~~模擬国連で勝ち残るために必要なものは?~~
まず、担当する国の国益を主張することは当然ですが、一方的な主張ではいけません。採択に向けていかに他国と協議し、同じ方向性の大きなグループを形成し、最終的に一つの決議案にまとめていけるかが重要です。一見バラバラな各国の主張から共通点を見出し、連携する国を増やしていく必要があります。主催者から与えられたり、各国から提出された資料を読み取る力、主導権を握りつつ、初対面の人たちの異なる意見を調整しながらまとめていく力、そして、英語で対話し、素早く文章を書き上げていく英語力が必要です。
~~開智チームはどうでしたか?~~
予選会では、膠着状態になった状況を打開するために、二人で手分けして動き、決議案にまとめていくことにある程度貢献できたかなと思っています。本選でも、中南米諸国でまとまっていたグループに他の途上国も糾合して途上国の大きなグループを形成することに関われたと思っています。しかし、何せ参加者は予選会を勝ち抜いた、アピール上手の強者ぞろいで、まるで全員が学級委員で構成された学級会みたいな状況でした。その中で主導権を取るのは相当難しかったのも事実です。世の中にはすごい高校生がいるものだと痛感しました。
~~模擬国連で戦うことに役立ったことは?~~
「ホームルーム委員で培った調整力」「毎回参加したエンパワーメントプログラム(春休みや夏休みの英語プログラム)」「探究テーマで培った資料読み取り、共通点の把握などのリサーチ力」「PDA高校生即興型英語ディベート全国大会(井上さんが出場してベストPOI賞を受賞しました)」「開智発表会のクラス企画を運営していく経験」などです。
~~全体の感想を教えてください~~
根木島君:今までサッカー部の活動と学校行事には一生懸命取り組んできましたが、それ以外の課外活動にはあまり参加してきませんでした。今回初めて経験し、とても大変だったけれど、今まで知らなかった世界に触れることができて、とてもよかったです。世の中にはすごい人がいるのだということがよくわかりました。
井上さん:他校の生徒と接することは、開智の足りないところ、優れているところを知るきっかけになります。いろいろなことを考えさせられるいい経験になったし、友人もできたので、とてもよかったと思っています。
~~今後の目標は?~~
根木島君:そろそろ受験勉強の時期になりました。医師をめざしています。今回の模擬国連で、対話・コミュニケーションの大切さを学びました。将来のチーム医療の実現に役立たせたいと思っています。
井上さん:将来の進路はまだわかりませんが、チームをまとめていく力を身につけていくために、今回のことが役に立つのではと思います。できれば、来年も模擬国連に出てみたいです。