学校ブログ

地産地消を考える(校長ブログ119)

 4年生の原田さんが、地産地消をテーマにさまざまな活動を行っています。今回、マイプロジェクトアワードで地域特別賞を受賞したのをきっかけに、インタビューを行いました。原田さんは、開智農園について紹介した本ブログにも以前登場しています。

 

~~そもそも、農業に興味を持ったきっかけは?~~

 祖母の影響により自宅で家庭菜園を始めたのがきっかけです。自分が育てた野菜を食べた家族から、「おいしい」と言われて、とてもうれしく感じました。普段、自分達はあたりまえのように野菜などを食べていますが、もっと農家の方への感謝の気持ちを持つべきだと思いますし、それが伝えられたら、農家の方々の生きがいにもつながるのでは、と考えました。

 

~~地産地消について、教えてください~~

ビジネス的には、大量生産大量消費の方が効率がよいのだと思いますが、その土地で採れたものをその土地の人が食べることは、農家の方々と消費者とがお互いに感謝し、両者のつながりを強めることにつながると思います。

 

~~マイプロで発表した内容について、教えてください~~

敷地内の荒れ地を開智農園にしてそこで採れた野菜を開智の食堂や地域の方々に提供したこと、カタリバオンラインで、農業に関するワークショップを主催し、農業について知ってもらう活動をしたこと、開智の食堂で生じたにんじんやねぎのヘタから野菜を再生する取り組み(リボーンベジタブル)を開智発表会(文化祭)で行ったこと、などです。

 

~~マイプロで感じたこと~~

農業についてただ伝えればいいというのではなく、理解・納得してもらわなければ意味はないので、なかなか難しいなと思いました。最終的な目標達成(地産地消への理解を広める)を見失わないようにすることが、大切だと思います。全国各地の高校生が、それぞれの興味関心に従って、様々な探究をして、発表するのを聞いて、圧倒されました。世の中にはすごい高校生がたくさんいることに驚きました。自分ももっとがんばらなくては、と痛感しました。

 

~~今後の方向性~~

地産地消について考え、発信する取り組みを既に進めています。学校の地元岩槻の農家の方が生産したほうれん草を開智の食堂で活用してもらうことは、既に実現しています。今後はほうれん草以外の野菜に拡大できないか、検討中です。また私が住んでいる伊奈町の小学校の給食に地元の野菜が使われているので、それを育てた農家の方々と実際に食べている小学生とをつなぐ活動も始めています。これらの活動は来年のマイプロで発表したいと考えています。自分的には、大学の農学部で農業について学び、その先は農業を支え、発展させる役割を担うことができたら、と考えています。

開智発表会に出展した「リボベジ」。
調査も兼ねて個人的に参加した、「地産地消まつり」。
カタリバオンラインのスライドから。

~~インタビューを終えて~~

次から次へとアイデアが浮かび、それを実行に移す行動力に感服しました。農業や地産地消について本やインターネットで調べたり、農業ボランティアをしたりする間に気づいたこと・出会ったことがあれば、「自分でもやってみよう」と思って、どんどん取り組んでいるそうです。また、低学年のころは、開智の探究テーマがあまり好きではなく、いかにも「やらされ仕事」という感じだったそうですが、農業と出会ってからは、探究がとても楽しくなったとのことです。「おもしろい」→「やってみよう」という好循環が生まれていますね。今後が楽しみです。引き続き応援していきたいと思います。