学校ブログ

体育祭2022(校長ブログ74)

 今年度の体育祭は、5月21日に一旦開催されたものの、開始直後に雨が降り始め、結局、その日は中止となってしまいました。23日に順延とし、今度は無事開催することができました。実行委員長;島名実冬さん(5年生)、副実行委員長;塚本哲弥君(5年生)、松尾香澄さん(4年生)に、この体育祭をふりかえってもらいました。

体育祭実行委員幹部の3人に聞きました。

~~今年の体育祭のコンセプトは?~~

「新たに描こう、カラフルに。そして未来へ。」

~~その心は?~~

 「いままでの体育祭を1から見つめ直し(新たに描こう)」、「多様な考え方を認め、考え、混ぜ合わせ(カラフルに)」、「次の25年に繋げられるものにする(そして未来へ)」というものです。この3つのコンセプトをもとに、多くの人が楽しめる大会を実現したいと思いました。

~~実行委員会幹部として心がけていたことは?~~

 準備から当日の動き、後片付けまで、すべてが体育祭ということ。関わる人すべてが楽しむことのできる体育祭にすることをめざしました。そのために、幹部がトップダウンで指示するのではなく、どういう体育祭を創り上げていくのか、みんなを巻き込んでボトムアップで決めていこうと思いました。幹部は大枠を決めるだけ、具体的なことは、実行委員の各セクションが知恵を絞って、アイデアを出していくという仕組み作りにこだわりました。意見を出しやすい雰囲気を作ろうということも心がけました。また、昨年度の体育祭の生徒アンケートの結果も徹底的に読み込み、そこからみんなで改善点を見つけようとしました。

順延を経て仕切り直しとなった月曜日は好天に恵まれました。(写真は1年生の学年リレー)

~~その結果は?~~

 多くの新しいアイデアが生まれました。セクションごとに、自ら主体的に考え、アイデアを出すいい雰囲気ができあがったと思います。その分、打ち合わせの頻度は爆発的に増え、情報共有には苦労しましたが(笑)。各セクションも、応援団も、自分たちが考えたアイデアを生かし、いろんなことに取り組んでいたと思います。その結果、多くの人が体育祭を楽しめたと思っています。

~~大変だったことは?~~

 やはり、雨による中断です。あそこまで本降りになるとは全く予想していませんでした。しかし、吹奏楽部の楽器が濡れないようにすかさず傘を準備するとか、入場門退場門など雨に濡れると壊れてしまうものの緊急避難など、多くの実行委員が指示待ちにならず、自主的に必要なことを考え、動いてくれたので、とても助かりました。もともと、セクションごとに、何が必要か、どのようにすればいいかを自分たちで考え、行動する習慣・体制ができていたので、予想外の雨という事態にも、素早く対応できたのだと思います。順延となった日も、安全管理のために、競技の順番を大幅に入れ替えざるを得なかったので、予め組んでいたシフト表がまったく使えなくなり、大混乱となって立ち往生してしまうことも一時は覚悟しました。けれど実行委員や応援団のみんなが、その場その場で迅速・かつ臨機応変に対応してくれたので、混乱なく競技の進行ができました。はっきり言って奇跡だと思っています。皆の当事者意識の高さに救われました。

~~思い出すことなど~~

 コロナ感染防止対策として、昨年度は2会場同時進行で実施しました。今年度はどうするか、徹底的に議論しました。激論となり、なかなか決定しませんでしたが、最後は、昨年度のふりかえりアンケートから、競技を「する」ことと「見る」ことに関する生徒の意識が決め手になり、1会場ということに決定しました。言いたいことを言い合える環境ができあがっていたことが、思い切り議論することにつながったと思います。

3年ぶりに1会場での開催となりました。(写真は4年生の綱引き)

~~後輩たちに期待したいこと~~

<実行委員長;島名さん>実行委員も全校生徒もみんなで盛り上がることのできる、楽しい体育祭を創り上げてほしいと思います。

<副実行委員長;塚本君>「見て、考えて、行動する」ということにこだわってほしいと思います。まずは周りをよく「見る」。僕はオリンピックを見て、アイデアがひらめきました。

~~来年の体育祭に向けて~~

<副委員長;松尾さん>自ら考えて、全力で楽しんで、開智全体で盛り上がる体育祭にしたいと思います。

 今年の体育祭は、開会式での吹奏楽部の演奏、最初に応援団が応援パフォーマンスをして全体を盛り上げること、学年別に時差を設けて昼休みをとる代わりに、教室でも競技の様子が把握できるようにライブ配信を行うこと、ビデオ判定の導入等、様々な新しい試みがありました。それは、関わる人皆が、それぞれに当事者意識を持って、アイデアを出し合った成果なのだということがよくわかりました。また、準備の段階から、自分が今何をすべきなのかをよく考え、行動していたことが、天候の急変という非常事態において、慌てずに皆が臨機応変に行動し、体育祭を最後までやりきることにつながったということも、彼らの話を聞いて始めて理解しました。開智の体育祭も新しい段階に入った気がします。ぜひ、来年度以降につなげていってほしいと思います。