1年生の哲学対話の授業を見学しました。
今回は、対面形式の対話ではなく、書いた物を通しての対話という形式で行われました。正義についてがテーマです。まず、前回の授業でアンパンマンの絵本(やなせたかし作・絵『あんぱんまんとばいきんまん』《フレーベル館、1979》。アンパンマンが悪さをしたばいきんまんをやっつけるお話)を通して、悪いことをした者を正義の味方が倒すのは正しいのか、ということについて考えました。
今回はその続き。
- 6つの問い(「自分を犠牲にして誰かを助けることがいつも正しいのか」「悪人を攻撃して解決することは正解なのか」「正義を通したとき、失うものは何か」など。生徒が考え出した問いから、担当教員が6つ選んだものです。生徒が問いを出す、生徒自身が考えたい問いを決める、という点も、哲学対話では大切にしています。)から興味を持ったものを各自選び、自分なりの答えを考えてプリントに記入する。
- それに対して、別の生徒が、コメントを書き加える。
- さらに別の生徒が二人の紙上でのやりとりを見てコメントを書き加える。
- 最初に問いに対する答えを書いた人のもとにプリントを戻し、自分以外の2人のコメントを見て、考察する。
・・・という内容でした。
この授業を通して、同じ問いでも、人によって考え方が違うということ、1対1のやりとりを第三者的立場で見た人の考えを知ることによって、自分の考えを複眼的な視点でとらえられること、などを学びました。